1122
生クリームでデコレーションされた一切れに、彼はフォークを突き刺した。
そして1口分切り取り、口に運ぶ。
「・・・・・・・・・・・・・・・どう?」
それが口の中に消えるのを見届けて、彼は真剣な顔で問いかけた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・おいしい・・・・・・・・・・・・・・」
少し顔を赤らめて、そう呟いた長野の様子を見て、坂本は嬉しそうに破顔する。
「そうか!」
「うん」
黙々とケーキを頬張る長野の姿を満足そうに眺めながら、坂本は湯気を上げるカップに口を付けた。
「いーなー、長野君」
「坂本君のケーキとか、ちょー羨ましいし」
「じゅんもまーくんのケーキたべたい」
「准ちゃんはちょっとお預けねー」
2人のそんな様子をこっそり眺めていた4人は、口々に呟いた。
夫婦水入らず(1122=いい夫婦)
2007/02/15
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