世界が見たいから

彼はそう言って旅立った。
荷物はそのままに、愛用のギターだけを携えて、彼は旅立った。







一人にさせらんないでしょ

彼はそう笑って腰を上げた。
暇な時によく爪弾いていたベース片手に、小さな鞄を背負って、彼は出かけていった。







あの2人だけじゃ食生活偏ってそうじゃない

彼は早口にそう言った。
大事に使っていた一振りの包丁と、一抱えの食料、
それまで使っていた一組の枹を片手に、彼は2人の後を追った。







あの2人マイペースだから、あいつ参ってそうだよな

大きなため息をつきながら、それでも彼は笑った。
大事にしていたピアノはそのままに、護身用の小刀とたくさんの服を鞄に詰め込んだ。







そして、振り返って、訊いた。


「お前はどうする?」




彼は迷った。
自分には4人に足りないものを補えるものがない。
自分が行っても足手まといになるだけではないか、と。




「それはそれでいいんじゃねぇの?」

みんなたまたま目に見える足りないものを補えてただけで、
目に見えなくても足りないものはあるよ。

「それを補えるのはお前だけだろ?」

5人じゃないと旅はつまらない。

そう、笑った。



その向こうには、先に旅立った3人が待っていた。




彼は迷わず立ち上がった。

手元にあった1本のギターを掴んで、走り出す。






これで全員揃ったな。

誰かがそう言って、皆笑った。






さぁ、仕切直そう。

新しい旅が始まる。

5人で、新しい1歩を踏み出すんだ。












Congratulations TOKIO on 12th anniversary !!







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12周年おめでとうございます。
13年目も貴方達らしく、走り抜けていってください!


2006/09/21


※追記
一遍降ろしたんですが、もったいないので再UPです。
2008/01/18

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