「・・・・・・・・・・・・今回はホンマ死んだと思った・・・・・・・・・・・・・・・」
「よく生きてたねぇ、岡田」
しゃがみ込んで不貞腐れている岡田を、三宅の絶叫でようやく目覚めた井ノ原が慰める。
謎の機械を大破させ大爆発を起こした張本人は、その横ですでに夢の中に戻っていた。
「はい。あげる」
ホッと一息ついている城島の前に、長野が一枚のカードを差し出した。
「ええんかい」
「依頼はこなしたからね。『研究所の最下層にあるカードリーダーに、カードを通す』ってね」
「適当やな」
「依頼終了後のカードは好きなように処分していいとのことだし、お金はもうもらってるし?」
城島は笑いながらそのカードを受け取る。
「おおきに。これでもボク等も依頼完了や」
「お疲れさま」
長野もそう笑って、城島の横に座る。
「あ〜あ。久しぶりに暴れたらすっきりした」
「恐ろしいやっちゃな」
「まぁ、みんなそうだと思うけど。特に山口君?」
「あ〜」
二人から少し離れた位置にいる件の人物に目をやり、城島が苦笑を浮かべた。
「・・・・・・・・・・・・最悪な年明けや」
「お互いさまだよ。ちなみに、おめでと」
「おん、おめでとぉ」
「紅白見れなかったし、カウントダウンもできなかったし。ホント散々」
「言わんとって」
そうため息をついて東の空を見る。夜明けが近いのか、何となく白んできていた。
「このまま初日の出見てから帰るかぁ」
「そだね。そしたらお雑煮とお節だね」
「はいはい、準備しとるわ。全員分」
城島は再びため息をつく。
そして、今度は新年恒例の食事会に考えを巡らせたのだった。
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あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
※補足
勝利側設定 → 運び屋。何でも運びます。
坂 本 : 能力者(SSSランクの念動力)。諸事情のため長時間起きていられない。
長 野 : 能力者(Aランクの重力操作)。運び屋社長。
井ノ原 : 能力者かどうかはよく分からないが、目が良い。
森 田 : 能力者(Bランクの電磁力)
三 宅 : 能力者(Aランクのテレパス)
岡 田 : 非能力者。城島の弟だが、諸事情のため名字は別。普通の人より耳が良い。
2011/1/4
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