空を見上げた。灰色の雲が目の前に広がっていた。ここ何日も晴れ間は見ていない。曇りが続くと気分も盛り上がらないな。そうぼやきながら作業を進める工事現場を眺めながら、そんなものかとぼんやり思った。

















 数日前に交戦があった。相手は最新の大型兵器を導入してきて、こちらも負けずと対戦車用バズーカなどを使い続けた。結果、最近稀に見る大損害を出した。
 復旧作業はなかなか進まない。どこに不発弾があるか分からないからだ。作業が始まってから2、3度は爆発が起きて被害が出ている。相手の本当の目的はこれかもしれない。
 そんなことを考えながら、長瀬は建造物の破片が散らばる道を歩いた。大敗の象徴ではあったが、長瀬はこの街並みが嫌いではなかった。廃墟と化した街の中で、それでも人々は生きようと働いている。それはとても生き生きとしていて美しいと思った。

 表向きは和平を迎えたはずの戦争は未だに続いている。人間と機械と、過去に何度も空想されてきた争いは、今この国では現実のものとして展開されていた。
 人間も意思を持った機械も互いの主張を譲らず、常に平行線を辿ってきた関係は、何度も話し合いが行われたにも関わらず改善されなかった。どちらともなく兵器を持ち出してからは坂を転がるように関係は悪化していく。しばらくして対外的に印象が悪いと和平を結んだものの、裏では激しい攻防戦が繰り広げられていた。

 長瀬は不意に戦争が始まった頃のことを思い出した。
 機械側が世界的なアンドロイドの権威を拉致したのが始まりだった。その博士は未だ見つかっていない。機械側は博士の拉致を認めてはいないが、それが真実であることを長瀬は知っていた。何故ならそれは長瀬の身近で起きたからだ。
 1年前に長瀬と一緒に暮らしていたアンドロイドが、同じく同居していた博士を連れて行方を眩ました。
 その日、機械側は人間に宣戦布告した。
 あの日から戦争に終わりが見えない。


 軽い足取りで、長瀬は瓦礫の中を歩いていく。不意に瓦礫の隙間に降りていった。暗い空間を記憶だけを頼りに進んでいく。しばらく行くと鉄の扉が姿を現した。長瀬はその扉を軽く2回ノックする。すると中から2回ノックが反ってくる。
『誰だ』
「隣人」
『緑』
 長瀬の呟きに返事。
「南端」
 それにそう返すと扉が開いた。
「おかえりなさい、長瀬さん」
「ただいま」
 迎え入れてくれた青年に長瀬は笑顔を向けた。嬉しそうに表情を緩めた青年の肩を、ご苦労様と叩いてその場を後にする。進んだ先に少し開けた場所があり、そこでは何人かが寛いでいた。その中の一人が長瀬の姿を見て声をかけた。返事代わりに振り返る。
「リーダーが探してたぞ」
 何かしたんだろ、と周辺が笑いながら囃し立てた。何にもしてないよと長瀬も笑いながら奥に足を進めた。

 手作りの木の仕切りの向こうに、ノックで呼び掛ける。間を置かず返事が来た。
 入口の扉代わりのカーテンをくぐって仕切りの向こう側に顔を出した。
「ごめんなさい。遅くなっちゃいました」
「外行ってたのか?」
 声をかけると、椅子に座っていた返事の主はそう笑って問いかける。はいと素直に頷くと、そうか、とだけ返事が戻ってきた。
「見付かったよ」
 男は視線を机の上の紙の束に向けて、小さくそう言った。
「・・・・博士、ですか?」
「得意な奴に調べてもらってた。いつもは上手いこと煙に巻かれてたんだって。流石に機械は領分だから、尻尾を出さなかったらしい。まぁ俺はそういうの得意じゃねーから分かんないけど。でも最近になって一つだけ見れたデータがあったって」
 そう言ってから、男は長瀬にその一番上の紙を渡した。
「ここに移送されるらしい。処分されるんじゃないかって話だ」
「・・・・・・・・・・・」
「移送される前に奪還する」
 差し出された紙を手に取り、長瀬は中身を確認する。記載されていたのはここからそう遠くない、相手側が支配している街の地図。その中の一点に赤い星マークが書き込まれていた。
「誰が行くんですか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・行けるなら俺が行きたい」
「リーダー直々に?」
「本当は俺が連れ戻しに行きたい。でもそれはできない。今そんなことしたらせっかくまとまってきた体制が崩れてしまう。それじゃあ今までの努力が水の泡だ。かといって他の奴らに行かせるわけにはいかない。あの人は敵を作った裏切り者としてしか認識されてないから、助けに行かせると言ったら反感を買う。どっちにしてもウチは潰れる。でも助けたい」
 ギリリと歯を噛み締める音が聞こえた。握り締められた拳は、力がかなり入っているに違いない。小刻みに震えていた。反対の手で額を覆ってしまっているせいで表情は見えにくいが、きっと苦虫を噛み潰したみたいな顔をしているんだろうなぁと思った。
「だから俺、ですか?」
「・・・・・そうだ」
「俺のこと知ってて言ってるんですよね、ぐっさん」
「・・・・・そうだよ」
「なら、良いです。行ってきます」
 長瀬はそう笑って受け取った地図を折り畳み、Gパンの後ろポケットに突っ込む。そして男に背を向けて個室から出た。

 そのまま真っ直ぐ奥に向かう。広めの通路の端にで、この場所をねぐらにしている男達が腰を降ろして雑談をしている。長瀬が通りすがると、彼らは陽気に声をかけた。それに笑顔で答えながら、突き当りの部屋の扉を開けた。
「マボ」
 長瀬が声をかけると、机に向かっていた青年が顔を上げた。彼は長瀬の姿を確認して、その張りつめた表情を緩める。そして、どうしたんだよ、と笑いながら長瀬を部屋の中に招き入れた。
「ちょっとお仕事してくるね」
「仕事?」
「うん。俺一人で行くんだ。多分、俺にしか出来ないよ」
 一人で行く、という長瀬の言葉に、彼の表情が強張る。
「・・・・・・・・・・・・兄ぃは何て言ってんの」
「ぐっさんからの頼みだから」
 苦笑を浮かべてそう答えると、青年は足早に部屋を出て行こうとする。その腕を急いで掴んで、長瀬は青年を部屋の中に留めた。
「離せよ」
「ぐっさんに言いに行くんでしょ?ダメ」
「何でだよ!!!」
 長瀬の制止に青年は声を荒げた。振り払おうとする青年の腕を更に強く掴み、青年の悲鳴が聞こえてからようやく手の力を緩めた。
「俺が行くって言ったの」
「・・・・・・・・・・・何でだよ・・・・・・!」
「だって俺にしか出来ない」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 青年は表情を歪めて俯く。長瀬が驚いて覗き込むと、見られまいと顔を背けた。
「・・・・・・・・絶対帰って来い」
「うん」
「・・・・・・・・・・・武器がいるんだろ?好きなもん持ってけよ」
 青年の言葉に長瀬は手を離した。そしてそのまま抱き締める。青年は黙って身体を任せて、長瀬の頭をポンポンと軽く叩いた。
「・・・・・・何か俺、待ってばっかりだな。リーダーとか、太一君とか」
 身体を離すと、青年はそう呟いた。その顔に浮かんでいる苦笑を見て、長瀬は少しだけ心が痛んだ。
「行ってきます」
「帰ってきたら好きなもん作ってやるよ」
「楽しみにしてる」
青年の差し出した掌に長瀬は軽く拳を当てた。パンと小気味のいい音がした。










 教えてもらった道を進む。初めから敵側が占拠した街は交戦地とは異なり、建物は綺麗なまま残っていた。通りすがるテナントのガラスは薄っすらと埃が被ってはいるものの、ヒビ一つ入っていなかった。
 目的地に近付くにつれて人の気配がなくなり、敵の気配さえも感じられなくなった。生き物の存在する痕跡の全くない街中を歩きながら、長瀬は戦争の始まる前を思い出す。一度だけこの街に来たことがあった。その時は確か新しく開店したレストランに行ったんだと、長瀬は横道に入る。覚えている通りの道順に行くと、その時のレストランが残っていた。
「・・・・・・人がいないのは当然だよなー」
 ガラス越しにポツリと呟いく。そういえばリーダーがワインを飲みすぎたんだったと思い出して小さく笑い、そこから離れた。
 元の道に戻って、更に真っ直ぐ進む。当時は庁舎だった大きなビルが突き当たりにあった。そのビルも壊れた様子がなく、使われていた時のまま悠然と立っている。長瀬は一度立ち止まってビルを見上げてから、迷うことなく、開いたままの入口に向かって歩いていった。
 ビルの中は照明は一切点いておらず、曇り空でも微かに入ってくる自然光だけが内部を薄暗く照らしていた。電気は供給されていないようで、正面の受付に残されていたパソコンやその他の電気製品は、コンセントには繋がっていたが動こうとはしない。
 さて、どこに行こうかと周囲を見回した瞬間、少し離れたところにあるエレベーターホールで、ぽんと軽い音を立てて扉が開いた。
「おいで、ってことかな」
 そう呟いてから、エレベーターに向かって歩き出す。長瀬がエレベーターに乗り込むと、待っていたかのように扉が閉まる。そして階数を指定する前に上に向かって動き出した。
 少し上がると、ガラス張りになっている側で外の景色が広がった。エレベーターは止まる様子が無く、最上階に着くのかな、と外を眺めながらぼんやりと考えた。
 眼下に広がる近代的な都市はビルや道路が整然と並び、一定の秩序を持って存在していた。これはこれで綺麗かもしれないけれど、面白くないと長瀬は思う。やはり自分はあの廃墟の方が好きだと実感した。
 押しつけられるような感覚が緩んで、エレベーターは停止した。液晶を見ると50と表示されていた。ガラスの向こうも、地上はかなり小さく見える。高いなぁと小さく呟くと共に、軽い電子音を鳴らして扉が開いた。それを振り返って確認して、長瀬は最上階に足を踏み入れた。
 エレベーターを中心に左右に通路が伸びていた。何となく右に進む。背後でエレベーターの扉が閉まる音が聞こえた。履いていたブーツがガツガツと音を立て、それが広い通路で反響する。
 数歩進んだところで扉があった。それは少しだけ開いていて、長瀬は迷うことなくその戸を開けた。
 部屋の中はがらんどうだった。
 コンクリート打ちっぱなしの部屋に折りたたみの椅子。黒髪の青年が組んだ腕を膝に乗せて、前のめりに座っていた。
「・・・・・・・・・・・・・太一君」
 長瀬の声に青年が顔を上げた。鋭い目付きで睨みつけるが、覇気がない。その表情には疲れが滲んでいた。
「隣にいる。連れてけよ」
 そう言って青年は自分の背後にある扉を指差した。長瀬は親指の先に目をやると、歩み寄る。何の飾りもない金属製の扉は軋みを上げて重たそうにゆっくりと開いた。
 扉の向こうには小さな部屋があった。ここもコンクリートは打ちっぱなしで、真ん中にパイプベッドが置いてある。そこには茶色い髪の男が横たえられていた。
 長瀬はそっと部屋の中に足を踏み入れ、ベッドの横に立つ。そして男の口元に耳を近付け、同時に布団の下の手を握った。小さくはあるが安定した呼吸と、少し低めの体温を感じた。
「生きてる」
 小さく呟いて、長瀬はホッとした表情を浮かべて顔を上げた。彼をそのままにして長瀬は部屋を出る。開けっ放しの扉の前で立ち止まり、座ったままの小さな背中に声をかけた。
「リーダーは連れて帰ります」
「・・・・・・・・好きにしろよ」
「太一君はどうするんですか?」
「お前には関係ない。とっとと帰れ」
「嫌です。一緒に帰ろうよ」
 長瀬の言葉に、青年はゆっくりと立ち上がって振り返る。その顔には怒りのようなものが張り付いていた。
「相変わらず暢気だな。お前、ここがどこか分かってんの?俺が何か分かってんの?気が変わる前にさっさと消えろよ。殺すぞ」
「太一君はそんなことしないよ」
「うるさい!お前に何が分かる!!人間のクセに!!」
 一瞬、耳が痛くなるような衝撃音が室内に響く。折りたたみ椅子が蹴っ飛ばされ、壁に当たりひしゃげて床に落ちた。大きな音に肩を竦めて目を閉じていた長瀬は、そっと目を開く。目の前に青年の姿があり、驚いた一瞬で胸倉を掴まれて反対側の壁に向けて投げ飛ばされた。
「!!」
 慌てて受身を取るが、勢いが強すぎてそのまま壁にぶち当たる。思ったよりも衝撃が大きくて、床に滑り落ちた後、長瀬は小さく息をついた。
「俺に構うなよ!!お前はリーダー連れて帰って山口君に褒められればいいんだよ!!でもどうせリーダーはもう目を覚まさない!!それで俺らに攻め込まれるのを地下でビクビクしてりゃいいんだよ!!人間のクセに刃向かいやがっ」
「太一君」
 青年の怒号を遮るように、長瀬は名前を呼んだ。その口調に驚いて青年は口を噤む。長瀬はその場に座り直して青年を見上げた。そして着けていた腕時計を見ると、青年に笑いかけた。
「太一君。まだ時間があるから、少し話をしようよ」
 長瀬の言葉に、青年の表情に困惑が浮かんだ。視線を彷徨わせ、そして長瀬を見つめてそのまま動きを止める。
「あのね、太一君。これは誰も知らないことなんだ。リーダーとぐっさんしか知らない」
「・・・・・・・?」
「本当はね。リーダーは全部分かってた。機械と人間が戦争を始めることも、泥沼化することも、太一君がウィルスでおかしくなって機械側に行っちゃうことも、全部リーダーは予想してた。予想してて黙ってた。それだけじゃなくて、あるものを作って、それに判断を任せようとしたんだ」
 背後の壁にもたれかかり、長瀬は言葉を続ける。
「リーダーは限りなく人間に近いアンドロイドを作ろうとした。当時脚光を浴び始めてた、あらゆる最新技術を導入して、人間からも機械からも、どちらもそれが『何』なのか分からないように細工したんだ。・・・・・・・・・・・・・そしてそれに、リーダーは二つの選択肢を与えた」


『どちらが生き残るべきか、判断するのは人間でもあり機械でもある存在やないとあかん』


「一つは、どんな高機能の機械も低レベルの機械も完全に機能停止させることのできる装置」


『ただし、人間は二度と機械を使用することはできなくなる』


「もう一つは致死率100%の細菌兵器」


『子供も大人も、女も男も、分け隔てなく全滅させることができるから』


 人差し指と中指で数えあげて、そして青年を見た。


『どれを選ぶか、それとも、どれも選ばんか』


「その二つが、それの中に設置されてる」
「・・・・・・・・そんな・・・・・・・・そんなこと、俺は知らない・・・・・・・・・・」


『ごめんな、長瀬』


「全部秘密裏に進められたから、きっと誰も知らないよ。ぐっさんも、知ったのは最近だもん」
「じゃあ何でお前が知ってるんだよ!」




『・・・・・・・・・・・・・全部、お前に任せる』




「・・・・・・・・・・・それは全部、俺のことだから、だよ」
 長瀬はそう言って、青年から視線を外した。そして服の埃を払いながら立ち上がる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・でもね、リーダーの気持ちも分かる気がするんだ。だってさ、未来に起こることが想像できるのに何もできないんだよ? 俺を造り始めたときも、リーダーはまだちょっとだけ期待してた。悪くなってきてた人間と機械の関係はすぐ良くなるんじゃないかって、良くなってほしいって思ってた。・・・・・・・・・・・・・でも、ダメだったね」
 長瀬は青年の方にゆっくり歩み寄る。それに合わせて青年もジリジリと後ずさった。
「リーダーは俺に、本当はどっちも使わないでほしいって言ってた。俺もそうしたいって思う。だってぐっさんやマボはすごくいい人だし、太一君もすごく優しいもん」
「よ・・・・・・・・・寄るな・・・・・・・・」
「だって、まさか太一君が感染したウィルスを取り込んで、自分の意思で動いてたなんて思わなかった。・・・・・・・ずっと前からそうやってリーダーを守ってくれてたんでしょ?そうじゃなかったら、今リーダーは生きてないもんね」
「違・・・・・・・・・」
 青年が壁にぶつかる。退路を絶たれて、青年は表情を引き攣らせた。
「ごめんね、太一君」
「っ!!?」
 長瀬は一気に青年との距離を詰め、その首に手を当てる。瞬間、バチンと鈍い音がした。
「!!!」
 音と共に青年は大きく仰け反り、床に崩れ落ちる。長瀬は青年に当てた手を握り締め、確認するように親指と人差し指を広げた。その間に、パチパチと小さな音を立てながら青白い光が走る。
「・・・・・・・・・戦争終わるまで、眠っててよ」
 動きを完全に止めた青年に小さく声をかけて、小脇に抱え上げた。そして隣の部屋に行き、ベッドの横に立つ。


『機械も人間も、お互いを認め合って、尊重して生きていけたらえぇのになぁ』


 戦争が始まる直前、ベッドに横たわる男が言った台詞と映像を再生する。ホントにね、と小さく呟いて、長瀬は青年をひとまず床に座らせた。そして男をベッドから起こして背負い、再び青年を抱え上げた。
「とりあえず、帰ろーよ」
 長瀬は二人を抱えたまま、行きに乗ったエレベーターにもう一度乗り込んだ。そして一階を指定する。静かに扉が閉まると、エレベーターはゆっくりと下降を始めた。視界が開ける。いつの間にか、曇り空は朱色を滲ませてきていた。ビルの群れの向こう、少しだけ見える雲の切れ間から、金色に染まった空が見える。
「・・・・・・・・・・・・・・・早く晴れるといいなぁ」
 淡い朱色の雲海を眺めながら、長瀬はポツリ、小さく呟いた。




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ベイベメインのシリアス、ということで、こんな話になりましたー。
設定だけは浮気でドロップアウトする前にできてたんですが、なかなか形にならず、
ふと初めの文章が浮かんできた勢いで書き上げてしまいました。
レイアウトや文体を憧れのスタイルにしてみたんですが、みごと撃沈・・・・・。
慣れないことはやるもんじゃありませんね。

いつかまた五人仲良く暮らすようになるといいなぁと思いながら書いたんですが、どうなんだろうなぁ。
どうするかってのは、最終的には極論を選びそうな気がします。


お待たせしました!!
いかがでしょうか、Eさま。
お気に召しませんでしたら書き直しますので、遠慮なくおっしゃってくださいね。
改めまして、リクエストありがとうございました!!


2009/11/25




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